虫の知らせ(電話)2
母はいつもそうだ
何かことが起きるときいつもと違う行動をする。
ある日中の事...
押入れの衣類を全てひっくり返し、衣装整理をしていた。
「あー、これは、クリーニング出さなきゃ」と喪服を出してきた。
すると、やはり待っていたかのように電話が鳴る。
「....」まただ!
嘘でしょ?と思って母と顔を見合わせた。
リリーン☎
「はい、はい、気を落とさないで」と言って電話を切った。
母の友人の娘さんが闘病の果てに息を引きと出たとの知らせだった。
母は深いため息と共に、押入れから引っ張り出したクリーニング行きの喪服にアイロンをかけ、直ぐに着るハメになった。
わたしは、まだ小学生。
なんでいつもそうなんだ...本当に不思議でならなかった。