霊道と40日間の供養
私は十代のころとても霊感が強かったです。
もとを辿ればご先祖様に霊能者がいるとのことで母と私は霊感が豊かでした。
当時住んでいたマンションは水回りに沿って霊道があるということでさまざまな霊現象を体験しました。(霊視鑑定による)
私は正直、自分に霊感があるがあまり直ぐに霊障だとは思いたくないたちです。
霊能者による霊視も好きではなのです。
しかし知り合いに話したところ、その知り合いが心配し私の代わりに見てもらったとのことでした。
日常の中で茶飯事に霊が行き来していたので慣れているといえば慣れていたし、不思議な減少も当たり前のように感じていました。
トイレから白い着物の老人が出てきたり、浴室で気を失いあの世から少女が迎えに来たり、目を覚ますと私の顔を3人の子供が覗き込んでいたり。
ポルターガイスト現象では水が勢いよく流れる、ドライヤーのスイッチが突然入るなど、またか!くらいに霊たちは常に存在をアピールしてきました。
そしてその霊能者曰く、霊障から抜け出すためには貴方が供養することだとの事でした。
「そうゆうの、付け込む霊能者ある!ある!」くらいにしか思っていませんでした。
このままでは、霊に家を乗っ取られるくらいにさまざまな悪いことが起きると、40日間、水と線香を水回りの近くに置いて供養しなさいとの事でした。
そもそも40日って何?意味もわかりません。
しかし私は半信半疑でありましたが言われるままに供養することにしました。
供養1日目、コトコト壁を叩く音がしたのでどこからか追求したら、供養の壁から音がした。
それは決まって夜中の2時に数日続きました。
霊能者はお礼の合図だと言いました。
ある夏のお盆の日中、母は供養の棚にお花を供えました。
夕方帰宅すると、母が「お花を飾ったよ」と言ったので何となく嫌な気がしました。
そんなもの!くらいに私の気が触れたように横目で見ていた家族です。
私の供養の最中に勝手に手を出されたことが気に入りません。
「えっ!」と言って棚を見たら数日間水も与えていないようなドライフラワーが飾ってありましたので母の嫌がらせなどと勘違いしてしまうほど花は枯れ果てていました。
「ヤダ!お母さん気持ちが悪い」と私が母に文句を言うので母がその花をみに来ました。
「...」固まっていました。
母は確かに買ってきたばかりの新鮮な花を供えたと言うのです。
そうです。
見ての通りです。
成仏できない例はいつものどが渇いてます。
明かりのない真っ暗な道を歩いてます。
だから、水とお線香が供養なのです。
私の家には霊道があったので日替わりに顔を出した霊の数は多かったと思います。
だから、お花も水も直ぐに枯れ果てる。
つまり、生気を吸うのです。
私はその家にいたとき病弱でした。
母が念願の開店した店も3ヶ月で経営破綻。
借金も多く、母は昼も夜働いていて家族は揃ってご飯を食べることもなくバラバラでした。
それでも、私は霊達の供養を40日やり遂げました。
供養も済んだある日、突然母は新しい物件があるので引っ越しをしようと言い出し、我が家は引っ越すことになリました。
供養されることによって私達家族を開放してくれたと霊能者はおっしゃってました。
今でも当時を思うと不思議です。
なぜかは、今は殆ど霊を見ることもなく、感じもしないからです。